プログラム
指揮:石田常文
フルートアンサンブル
グランドカルテットより 1楽章
F.クーラウ作曲
中広美紀 谷田部泰子 木村璃紗 諸岡利憲
打楽器アンサンブル
パーカッション クインテット ドン・ロス作曲
松井聡子 大橋日花 浦添舞香 加藤充人 高宮蓮
カノン
J.パッヘルベル作曲(1653 〜1706ドイツ)
「3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ ニ長調」
より
バロック時代中期の1680年ごろ、オルガン奏者でもあったパッフェルベルによって作曲されたカノンは、誰もがどこかで耳にしたことがある名曲です。
3つのパートに分かれたヴァイオリンが、同じ旋律を2小節ずつずらして演奏し、通奏低音が支えます。
俗に「黄金コード」とも呼ばれるカノンのコード進行は、安心感や心地よさを感じさせる響きを持っており、現代の音楽でも多くのヒット曲の中にこのコード進行を見ることができます。
ヴァイオリン協奏曲「冬」
A.ヴィヴァルディ作曲(1675〜1741イタリア)
ヴァイオリン:家村 怜実
合奏協奏曲集「和声と創意の試み」Op.8より No.4 RV297
1725年に出版された合奏曲集「和声と創作の試み」(12曲)の中の最初の4曲がヴィヴァルディの「四季」として知られています。 春、夏、秋、冬のそれぞれの楽章には、音楽を表現したソネット(短い詩)が添えられています。
第1楽章 アレグロ ノン モルト
冷たい雪の凍りつくような寒さ
吹きすさぶ荒々しい風の中
絶え間なく足踏みしながら走る
あまりの寒さに歯の根が合わずカタカタと鳴る
第2楽章 ラルゴ
暖かい暖炉で人々が安らかに過ごす間に
万物は恵みの雨ですっかりうるおう。
第3楽章 アレグロ
ゆっくりとした足取りで氷の上を歩く
転ばぬよう注意深く
乱暴に歩いてみたら
たちまち滑ってひっくり返り、氷が裂ける
閉ざされた扉の外に出れば
春風が北風を追い払うように吹いている
これが冬なのだ
だが なんという喜びをもたらすのだろう。
管弦楽組曲 第2番 BWV1067より
J.S. バッハ作曲(1985〜1750ドイツ)
フルート:中広 美紀
バッハが作った管弦楽組曲(現存するのは4曲)の中で、もっとも有名な曲です。この演奏会では組曲第2番の中から第2、第5、第7の3曲を演奏します。
☆第2曲 ロンド
ガヴォット風のロンドで、哀愁のあるメロディが何度も出てきます。
☆第5曲 ポロネーズ
ポーランドの宮廷で流行した舞曲。後半に入るとチェロがポロネーズ(メインとなるメロディ)を奏で、それに合わせてフルートが美しく動きまわります。
☆第7曲 バディネリ
バディネリというのは舞曲名ではなく「冗談」という意味です。その名の通り、軽やかな印象の響きが特徴で、弦楽器のスタッカートの伴奏にフルートがコロコロと動き回り、フィナーレらしい華やかさのある曲です
おもちゃのシンフォニー
E.アンゲラー作曲 (1740-1794 チロル)
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アンダンテ
第3楽章アレグロ
実際に子どもがあそぶおもちゃを弦楽合奏にとりいれて、本物の交響曲のように3つの楽章からなる可愛らしい曲です。
使われるおもちゃは、ラッパ、タイコ、カッコウ笛、水笛、ラチェット(カタカタ)、うずら笛、トライアングル。
おもちゃの交響曲は自筆譜が残ってないため、作曲者がわからず、最初はハイドン、次にミヒャエル・ハイドン(ハイドンの弟)の作曲と言われていましたが、1951年に見つかった資料をもとに、レオポルト・モーツァルト(モーツァルトの父親)と思われていました。
ところが1992年に、チロルの無名作曲家アンゲラーが作曲したと思われる資料がみつかり現在ではアングラー説が有力となっています。
ジュラシック・ワールド・ メドレー
J.ウイリアムズ(1932〜アメリカ)/ジアッチーノ(1967〜アメリカ)作曲
Theme from Jurassic Park/As the Jurassic World Turns/Jurassic World Suite/Nine to Survival Job
2015年に公開された映画「ジュラシック・ワールド」は、太古の昔に絶滅した恐竜たちを蘇らせたテーマパークを舞台としたSFアドベンチャーのシリーズ4作目となる作品です。
遺伝子操作により新たに作り出された恐竜が、逃亡してしまうというストーリーで、壮大かつ緊迫感のある音楽が映画を盛り立てています。
ライオン・キング・ メドレー
E.ジョン(1947〜アメリカ)/ジマー(1957〜アメリカ)作曲
This Land/I Just Can’t Wait To Be King/Circle Of Life/Can You Feel The Love Tonight
「ライオン・キング」は1994年公開のディズニーアニメーション映画で、命の輪廻という壮大なテーマを美しい映像と音楽で表しています。
昨年は、実写とコンピュータグラフィックスを融合した“超実写版”として25年ぶりにリメイクされ、大ヒットしました。 歌詞の一部に、アフリカのズールー語が使用されるなど、アフリカのエッセンスが盛り込まれ、感動的な音楽を作り出しています。
〈休憩15分〉
バレエ組曲「眠れる森の美女」Op.66a より
P.チャイコフスキー作曲(1840〜1893 ロシア)
チャイコフスキーの「3大バレエ」の1つである本作は、ペローの童話「眠りの森の美女」を台本として,宮廷バレエ風の作品を作って欲しいという依頼をうけて作曲されました。 悪い妖精の呪いによって、いばらの城の中で100年間眠ることになったお姫様が,王子の愛の力でよみがえり,王子と結婚するというファンタジックな物語です。
☆序奏とリラの精
バレエの冒頭で演奏されるこの序曲には、物語の軸となる「善」と「悪」を表す妖精のモチーフが登場します。まずは「悪」である妖精カラボス。暗くリズミカルな主題が重厚に演奏されて始まります。その後、イングリッシュホルンが、なだらかに流れるような「善」である美しいリラの精の主題を演奏します。
この2つの主題は,バレエ全体をつらぬくライトモチーフです。リラの精の主題が大きく盛り上がった後,第1幕に入っていきます。
☆パノラマ 第2幕
この曲は、美しい姫に恋をした王子様が、リラの精の案内で、姫が眠るお城へと導かれるシーンで演奏されます。真珠貝の船に乗り、静かな水面を滑るように進んでく情景を、ハープや管楽器の伴奏に乗せて美しく流れるヴァイオリンの旋律によって見事に表現しています。
☆ワルツ 第1幕
姫が16才になったことを祝う宴で、若者たちが手に花をもって踊るワルツです。「くるみ割り人形」の「花のワルツ」と並んで、大変有名で豪華な曲です。ディズニー映画「眠れる森の美女」の中で「いつか夢で(Once upon a dream)」という劇中歌として歌われていることでも知られています。非常に滑らかなメロディラインを持ち、チャイコフスキーらしさを感じることができる優美な曲です。
R.アンダーソン作曲の小品
(1908~1975 アメリカ)
アンダーソンは20世紀の中頃を中心に活躍した作曲家で、親しみのある楽しい曲を多く作曲しました。クラシックやジャズなどをミックスした作風で、セミクラシックともいわれます。 目覚まし時計、タイプライター、サンドペーパーなどを楽器として使ったユーモアにあふれる曲もたくさん作りました。
忘れられた夢
アンダーソンは軽快な楽しい曲だけでなく、ゆったりしてテンポの曲も作っています。この曲は2つのメロディしかないシンプルな曲ですが、どこか懐かしく幸せな気持ちにさせてくれる曲です。1954年作曲。
ワルツィング キャット
裏庭で野良猫がへんに気取って踊っている様子が、ヴァイオリンのポルタメント(一本の指で音程をずらす)でうまく表現されています。最後には犬が登場し、追いかけられた猫が慌てて逃げていく様子で曲が終わります。1950年作曲。
サンド・ペーパー・バレエ
サンドペーパーが、楽器に変身して大活躍します。バレエといってもモダンバレエやタップダンスのような、リズムに乗って楽しく聴くことができる曲です。1954年作曲。
舞踏会の美女
ウィンナワルツのリズムで作曲されていますが、金管楽器が華々しく活躍し、アメリカ的な明るい雰囲気があります。華やかな舞踏会の中、ひときわ目立つ美しい女性が優雅にダンスしている姿が浮かぶような風格のある曲です。1951年作曲。
➡︎子どものためのプログラムはこちらからご覧下さい。(準備中)